公務員、やめてみた

公務員辞めたい=甘えという価値観がいかに的を得ていないか

公務員をやめるのは甘えなのか?

「公務員を辞めるのは甘えだ」という風潮があります。しかし仕事は自由に選んでいいもののはず。なぜ公務員をやめるのは甘えと言われてしまうのか考えてみました。

公務員がいちばんつらいです公務員を辞める=甘え?

甘えではありません。

公務員しか経験がないおじさんから「甘えだ」といわれたのなら、1%も信用する必要はありません。そのひと、公務員しかやったことないんでしょう? 社会人経験でいえば、あなたとたいして変わりません。

公務員、辛いです。わたしは公務員を2つ、民間を1つ、経営者を1つ、個人事業を1つやってきました。一番つらいのは公務員だと確信しています。

■つらかった順
公務員 >>>越えられない壁>>> 経営者 = 個人事業 > 民間

一番つらい公務員をやめようとするのは、甘えだとは到底思えません。

公務員がいちばん辛いこと、その事実は、現役で公務員をしている人も気がついているはずです。「民間企業のほうが、ずっとホワイトそうじゃないか?」と思ったりね。

公務員がもっともつらいと思っておきながら、なぜ「甘え」と思ってしまうのでしょうか。

自己暗示をしている人も多い公務員を辞める=甘え?

面とむかって「公務員を辞めるのは甘えだ」といわれたことありますか? わたしはないんです。誰かから言われたことがある人って、少ないんじゃないかな。

「一番かんたんな公務員をやめるなんて、甘えだ……」「自分は公務員でしか生きていけない」なんて思っていませんでしょうか。それすごく危険です。

データはないので推測にはなりますが、「ここで辞めるのは甘え」と自己暗示している人がおおいと思っています。

そう思ってしまう気持ちはよくわかります。公務員の仕事はとくべつなスキルはいらない。結果をもとめて必死に働いているサラリーマンと比べれば、公務員は劣っている。社会では生きていけない。わたしたちは公務員でしか生きていけない。だから今はつらくても頑張ろう。そういう自己暗示をして、つらい仕事を乗り越えようとしていたことも、わたしはあります。

で、たえきれなくなって転職しましたが、民間では「こんなに伸びのび仕事ができるなんて」と、天国のように感じました。公務員でしか生きていけないなんてことはなかったのです。

とはいえ、わたしだけの意見を聞いて決断することでもありません。たくさんの人から体験談をきいてみて、判断してください。関連記事≫【15選】公務員辞めたブログ集。失敗・成功盛りだくさんの退職前の必読リスト

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身も蓋もないことをいいますが、ひとは自分の選択を肯定するようにできています。一貫性の法則などと呼ばれるものです。とある選択がミスチョイスだったとしても、「いや、あれは間違っていなかった。今は幸せだ」と思うのが人間だったりします。だから大丈夫、なんて安易に背中をおすものではありませんが、なにが言いたいかというと「人間、すすんじゃったら納得するから、飛びこんでみるのも大事だよ」ってことでした。

もしかすると、公務員をやめてはいけないと自己暗示するのは「あのとき公務員を選んだチョイスを、否定したくない」と思い込んでいるのかもしれませんね。

では、先入観をなくすためにも、なぜ甘えと言われるのか整理してみましょう。

なぜ「甘え」といわれるのか公務員を辞める=甘え?

公務員を辞めるのが、なぜ甘えと言われるのか、理由をいくつかあげてみます。

「公務員が一番カンタン」と思いこむ人がいる

これは先ほど話したとおりですね。公務員、つらいです。おなじ内容をかいても仕方がありませんので、こんどは私の実体験をもとにしたお話を。

土木系の公務員で、軍隊みたいな働きかたをしていました。上司の命令に「No」と行ったことは記憶にないくらいです。当時は「これは普通のサラリーマンとおなじ、あるいはそれより楽なんだ」と思っていました。しかし今となったら、なかなか狂っていますね……。

で、公務員を退職したら、民間でウェブマーケターをやっていました。好きでえらんだ仕事です。つらいとかは思いませんでした。繁忙期になって休日出勤をしているときはちょっと大変でしたが、公務員とは比にもなりません。民間企業に入ってからは、仕事が憂鬱と思うことはほぼないです。

業務の内容だけみれば公務員はレベルが低いかもしれません。ただ精神的な負担は民間よりもずっと高負荷です。ふつう民間企業ではあんなにクレームを受けることないです(コールセンターとかだったらまた別ですけどね)

毎日クレームに怯えながら出社するとか、議員さんの無理難題を処理するのに頭を抱えるとか、酔っぱらいが庁舎になぐりこみにきたりだとか。客をえらばずにサービスするってのは、それくらい大変なこと。その対価として、安定しているんだと私は思っています。ギブアンドテイクですね。

石の上にも40年?

続けることはたしかに大切です。しかしなにを続けるかがもっと大切だと思います。

事実として、公務員を続けることにはたくさんのメリットがあります。年収が上がります。地位も高くなります。ある程度の地位になれば天下りもしやすいので、老後も安心です。公務員を辞めない方が、ほとんどの人は得をすると思います。それは間違いない事実ですので、わたしはすべての人に公務員をやめようとは進めません。

公務員がつらいなら退職していいと思います。つらいことを40年も続けたって、能力は発揮できません。成長もしません。歳をとるだけとって後悔するだけです。

石の上にも、せいぜい3年くらいでじゅうぶんです。わたしは3年と5ヶ月でした。3年もやって将来性ないなと思ったら、その直感は正解だと思いますよ。

甘えとうつ病の混同

わたしの知人に、うつ病の人がいます。何人もいます。15人にひとりがうつ病になられているそうです(※)から、珍しくもありませんし、わたしだっていつかはなるかなって思ってます。

※ 厚生労働科学研究費助成こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」より

うつ病の人がよく悩みがちなのが、これはうつ病の症状としてできないことなのか、それとも精神的な甘えとしてできないことなのか悩んでいらっしゃいます

多分本人でも区別しきれないところだと思います。うつ病なのか、甘えなのか、その線引きはもはや具体化できるようなものではありません。しかし健常者の方(わたし含め)がうつ病で苦しんでいる方を見たときにそれを甘えだと言ってしまう理解のなさが散見されます。精神的な理由があって休まなきゃいけない、これを甘えといってしまう職員をたくさん見てきました。うつ病は珍しくもない病気のはずなんですけど……。公務員は村社会的な、排他的な組織だったりするので、うつ病のかたに寄りそうのではなく、排除する傾向にあります。経験上、公務員は特にその傾向が強いと感じています。

話がそれました。甘えなのかうつ病なのかは、とても難しい問題です。仕事がすごくつらい、今まで出来ていたことがなぜかできないと感じるなら、甘えではなくこころの病気かもしれません。自分で「これは甘え」と判断するのが難しい領域も、なかにはあるのです。

「甘え」の難しさ 公務員を辞める=甘え?

この「甘え」という言葉はとらえかたが難しい。それぞれの経験・価値観・根性によって、ずいぶんと幅がでる言葉です。

10歳の子どもが自転車を練習していて転んでしまった。怪我もしていないしピンピンしている。子供はあなたに「見てないんで自転車を起こして」とたのみました。これは甘えですか?

もしわたしなら「それは甘えだ。自転車くらいおこせ!」と言ってしまうかもしれません。人によっては「それは甘えではない。怪我をしているかもしれない」といって自転車をおこす人もいるでしょう。

甘えかどうかは、線引きができるものではありません。個人によって基準がかわるものです。こんな曖昧なものを基準にして、仕事を選んだりするのがおかしい話ともいえるかもしれません。

甘えでもいい 公務員を辞める=甘え?

ちゃぶ台をひっくり返してすみません。しかし甘えでなんの問題があるのでしょうか。職業は自由にえらんでいいのです。合わない仕事だったら変えればいいし、人生長いのでいやな仕事をずっとやっていてもストレスで死んじゃいます。

気をやんだり、体調をこわしたり、取りかえしのつかないことになる前に仕事を変える。甘えかもしれません。しかし幸せな人生をおくるためには、普通の選択と思います。

まとめ 公務員を辞める=甘え?

公務員以外の仕事をやったことがない人がいう「甘え」は、信用するに値しません。自分自身に「公務員すらできないなんて甘えだ」と言いきかせている人も多いのではないでしょうか。

「甘え」は人の経験・価値観・根性によって程度がかわる曖昧なものです。

働けないほどつらいと思ったなら、やめてもいいのです。甘えで、何がわるいのだ。職業は自由です。転職するメリットデメリットを並べて、良い選択をえらびましょう。

▼編集後記:
イノウエガク

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身も蓋もないことをいいますが、別にあなたががんばらなくても、市役所の仕事はすべてうまくいきます。かわりは山ほどいます。スティーブ・ジョブズのような大天才が死んだって、アップルは業績を伸ばしているのです。責任をおいすぎることもないのですよ。

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イノウエガク
運営責任者/ライター: イノウエガク 北海道在住のライターです。 olbb(株)取締役、ガクマーケティング代表 市役所と北海道庁職員を併任した後、WEBマーケターに転職。2年後に独立し、現在はライター&経営者をしています。 「働き方をもっと自由に、だけど堅実に」がモットー。 ■もう少し詳しく ≫個人的なプロフィールはこちら ≫ライターとしての活動実績などはこちら(外部リンク) ≫ワタシのシュウカン ≫ワタシのサブスク