書評・レビュー

【書評・レビュー】超★ドンブリ経営のススメ

経営者さんや、これから起業する人にオススメの1冊。”お金の流れが一目でわかる!” ”決算書なんて、読めなくても大丈夫!”と豪語する一冊ですが、一読してみると、なるほど確かに。難しい単語を使わずに、視覚的に、積み木のように考えるだけで、会社のお金の流れがわかるようになります。

読んだ目的【超★ドンブリ経営のススメ】

経営に関する知見を広めるために買ってみました。細かい知識は不要なれど「カネの流れ」を体系的に説明してくれる本を読みたくて。

とはいったものの、わたしがいるチームの中では、私が数字や経理をみることになるので、本当は細かい数字をみる立場にあります。

しかし、細かい数字を見ることよりも、ドンブリ勘定でスピーディに判断できるスキルがあったほうが、楽かなと思っています。小さな企業で正確な数字がでるのは決算時期くらいで、それまで待っていたらチャンスを逃します。

瞬時に経営的判断ができる、パッとおもついたアイデアが、実現可能か概算で計算する、それには「ざっくりした数字で判断する能力」があったほうが便利だと思います。たいてい、こっちのほうが出番あって役に立ちますからね。

あとは、私生活にも役立ちそうだな〜なんて思っています。一応、プライベートで投資家をやっているんですが、仕事が忙しくて細かく計算していないんですよね。もうちょっと視覚的に収支・貯蓄状況を把握したいと思っているところでした。

作品情報【超★ドンブリ経営のススメ】

書籍名:お金の流れが一目でわかる!超★ドンブリ経営のすすめ―社長はこの図を描くだけでいい!

著者:和仁達也

初版発行: 2013年12月

発行所:ダイヤモンド社

著者は和仁達也氏。≫公式ブログはこちら

氏の書籍やブログを読むのは、この本が初めてなので何ともですが、信頼できる方かなと思います。書籍を読んでいる限りは、なかなかに論理的かつ当事者目線で書いてくださっている印象でした。

以下、感想です

「決算書や数字が正確に読めること」と「正しい経営判断ができること」別の能力

好きなフレーズです。

わたしのような「勉強ファーストな人間」は、起業するための準備として、決算書を正しく読む方法を勉強しがちなんですよね。わたし、簿記3級とか勉強していたこともあります。(経理であって、経営ではないな〜と勉強はすぐにやめちゃいました)

よくよく考えると、やりたいことは「経営判断の精度をあげたい」なのです。この違いを言語化してもらえたのは、ありがたい。

「STRAC表」がわかりやすい【超★ドンブリ経営のススメ】

表紙にのっている図は、「STRAC表」というもので、西順一郎氏が考案したものだそうです。

そのSTRAC表の使い方や、そこから派生した考え方、ざっくり会社の経営状態を把握する方法を、和仁氏が噛み砕いて説明しています。

このSTRAC表がたいへんわかりやすい。経常利益とか、税引前うんぬんとか、そういった難しい単語がなく、視覚的にカネを分析できます。

図を書くと覚えやすく、計算もカンタンになります。「ここと、ココを引き算すれば、税引き後利益が出るんだな」なんて感じ。暗記することなく、すらすらと計算できるようになりました。

逆算しやすい【超★ドンブリ経営のススメ】

決算書が読めるようになる「だけ」だと、投資くらいでしか役立ちません。

私はインデックス投資なので、決算書すら読みません笑

先にも話しましたが、「決算書を読むスキル」と「経営的判断をするスキル」は別物。

わたしをふくめ、新米起業家がやりたいことは

  • いくらまで借金してもいいのか
  • 売上計画は何を基準に計算すればいいのか
  • 人件費はいくらまでならいいのか
  • 広告費を10万円使ったら、売上は何円以上になっていないと損をするのか

など、実践的で、ざっくりした内容です。

「超★ドンブリ経営」はそういった悩みもカバーしています。上に乗せた4つの疑問も、考え方や計算方法をわかりやすく説明しています。図から計算するので、どれも難しくありません。

「カネの動き」がわかる【超★ドンブリ経営のススメ】

企業の血液はカネ。というように、会社のなかでは様々な部分にカネが作用しています。どこに相関性があるかを知るのは、経営には必要不可欠なことだと思います。

たとえば

  • 粗利が1%増えると、何がどうなるか?
  • 生産性が2倍になると、何がどうなるか?

を、なんとなく把握できるように、なりたい。この辺がわからないと、投資の判断がつきにくいのです。

生産性を上げるツールを導入するけど、その費用対効果はどこで判断したらいいのか? なんて検討をするには、「生産性が2倍になると、どれくらい利益が増えるか」なんていう相関性を知っておく必要があるわけです。

ちなみに、売上、固定費(人件費、広告費など)が変わらないまま、粗利が1%改善すると……利益が10%向上することがあったり。

利益率、固定費が変わらないまま、生産性(=売上)が2倍になると……利益が9倍になることも。面白いですね。

決算書も読めるようになる【超★ドンブリ経営のススメ】

読めるようになるんか〜い! と私も思いました。決算書とは、今後一生、仲良くならない覚悟で読み始めたのですが、仲良くなれそうです。

決算書の数字を、STRAC表に落とせるようになれば、あとは同じだそうです。たしかに。(しかし決算書にある膨大な数字を、STRAC表に落とすのが難しい。それは税理士にお願いするなども回避策もあるとのこと)

数字だと分からないものが、表だとよく見えます。「この会社、利息返すので精一杯で、自転車操業だね」なんて判断もできるようになりました。

非上場企業の決算書はみれないですが、従業員数や最低賃金、商品単価、あとは業界の平均値から、ある程度の推定はできそうですね

私生活への活用【超★ドンブリ経営のススメ】

応用編です。支出と収入だけで考えている家計に、色をつけ、STRAC表「風」にできるか試してみます。

(素人がブロック分けしているので、間違っていたらすみません!)

売上は……給料にしましょうか。手取りではなくて税金を引くまえの総額で記載した方が良さそうですね。iDeCOなどで税金を減らすこともできます。

そういえば、個人事業主とサラリーマンで、税金が抜かれるタイミングが違います。今回は面倒なので、サラリーマンのパターンで考えてみることに。

家計をSTRAC表「風」にしてみた。超★ドンブリ経営のススメ
家計をSTRAC表「風」にしてみた

金額は適当ですが、こんな感じでしょうか。

この表だと、手取りのうち、固定費の割合がずいぶんと高く見えます(40%) 家賃などを見直して、7.5万円(30%)くらいにはしたいですね。

月々の貯蓄額がわかれば、FIREに必要な金額がためるまで何年かかるか計算できたり。いろいろ分析できそうです。

家賃、食費、交際費〜という色付けだけでなく、それをブロック状にまとめて、比率を見るのは、悪くない分析方法ですね。マネーフォーワードなんかも、支出状況は見えますが、貯蓄状況までは視覚化できません。定期的にやってみようかな。

書評・レビューまとめ:超★ドンブリ経営のススメ

良い本だと思います。アマゾンレビュー100件超えで、★4も納得ですね。

実践を前提に書かれているので、応用もしやすく感じました。家計にも使えそうですよ。

ドッグイヤーしながら、書き込みながら、汚く読むタイプの本だと思います。Kindle版もありますが、ぜひ紙の書籍でどうぞ!

▼編集後記:
イノウエガク

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モノのよいところを見ようするクセが強くて、デメリットを上げるのが苦手です。嘘くさい文章に感じたら申し訳ないです……慌てて付け加えると、この書籍のイマイチなところは「お勉強がしたい人」には向かないところですね。アウトプット、実践を前提にしているので、知識を深めたいだけの人には、ちょっと優しすぎるかもしれません。逆に「今すぐにでも事業計画を作りたい!」なんて人にはオススメです。

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イノウエガク
運営責任者/ライター: イノウエガク 北海道在住のライターです。 olbb(株)取締役、ガクマーケティング代表 市役所と北海道庁職員を併任した後、WEBマーケターに転職。2年後に独立し、現在はライター&経営者をしています。 「働き方をもっと自由に、だけど堅実に」がモットー。 ■もう少し詳しく ≫個人的なプロフィールはこちら ≫ライターとしての活動実績などはこちら(外部リンク) ≫ワタシのシュウカン ≫ワタシのサブスク